探偵業界の現実

世間の方が想像する探偵像には、もしかしたら「悪に対抗する正義の味方」のようなイメージがあるかもしれない。

しかし、現実社会で活動している私立探偵は単に「報酬の為に調査を行う」存在であり、いくら綺麗事を並べていてもフィクションの世界のように弱い人々の味方になって正義感の為だけに動くことはありえないだろう。

(もし、ボランティアで人探しやペット探しなどを行う探偵が存在するならば、是非紹介してほしいものである。)

たしかに「立場の弱い依頼人」が存在する事もあるが、依頼を受けて調査を実施すれば確実に費用が発生する。

弱者の定義も様々だが、基本的には自分ではどうする事も出来ず助けを求めている人が社会の中に無数に存在し、たびたび探偵に助けを求めて相談をしてくる。

実際には、相談しても調査を実施する費用が捻出できない方や、案件の難易度が高すぎて探偵の手には負えない相談内容も少なくない。

心ある探偵ならばせめて「探偵に相談してみて良かった」と思えるアドバイスを送り、探偵自身が依頼を受けなくとも相談者にあった解決法を道しるべとして伝える努力をするのが最善であろう。

現在の探偵業界には「利益至上主義」が蔓延し、依頼人が欲している情報や結果よりもまず多くの調査費用を使わせることを第一とする傾向があるように思う。

商売である以上は利益を上げるのは当然のことではあるが、消費者センターに苦情が行くほど悪質なケースが多数あるのは事実である。

そういった探偵のグレーゾーンに対して施行された法律が「探偵業の適正化に関する法律」、通称「探偵業法」であると言える。

主に依頼主とのトラブルに多い、料金や調査方法、調査期間などの重要事項説明や契約書交付の義務化。

その他に探偵業務が適正に遂行されるべく探偵業務に従事する従業員名簿の作成保管や変更事項の届け出など。

守るべき事柄の殆どが「悪意ある探偵」に対するものとして作られている。

当然のことながら、法律を犯した調査を実施し調査結果を得る行為は禁じられている。

違法な調査で処分を受けた探偵業者は警察のウェブサイトに実名で掲載され、行った違反内容と処分内容も公開されてしまう。

探偵業法が施行され、業務内容に対するガイドラインも明確になった昨今。

それ以前の、昭和時代に数多く存在した探偵のような、ある意味「何でもあり」な仕事のやり方は現代ではもう行えなくなったのである。

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